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タスデータコラム › ジオコーディング入門

住所から緯度経度がわかる仕組み — 「ジオコーディング」を専門用語なしで説明します

2026年7月13日 / タスデータ編集部

住所を入れると緯度経度が返ってくる。便利ですが、よく考えると不思議です。コンピュータは「銀座」がどこにあるか、どうやって知っているのでしょうか。

この変換には「ジオコーディング」という名前がついていますが、用語を覚える必要はありません。仕組みは巨大な住所録との突き合わせです。この記事では、その中身と「どこまで信じていいのか(精度の限界)」を、地図の専門知識ゼロの前提で説明します。

正体は「国が作った、住所と座標の対応表」

日本では国土交通省が、全国の住所とその代表点の座標をセットにしたデータを無料で公開しています。イメージはこういう表です。

住所緯度経度
東京都中央区銀座四丁目 1番35.6730…139.7635…
東京都中央区銀座四丁目 2番35.6725…139.7641…
…全国で約1,650万行

つまり住所→座標の変換とは、あなたの住所をこの表から探し当てる作業です。電話帳で名前から電話番号を引くのと同じ。魔法ではありません。

難しいのは「探し当てる」ほう

表があるなら簡単そうですが、実務の住所は素直ではありません。対応表には「銀座四丁目」と書いてあるのに、手元のリストには「銀座4-1-2 ◯◯ビル5F」と書いてある。全角と半角、漢数字、「字(あざ)」の有無、旧字体(髙・﨑・濱)、市町村合併で消えた区名…。

ジオコーディングの品質は、この「表記のばらつきをどれだけ吸収して正しい行にたどり着けるか」でほぼ決まります。タスデータでは、全角半角・漢数字・ハイフン7種・字の省略・旧字体などを自動で揃えてから照合し、実在の住所1万件を使ったテストで約99%を町丁目以上の精度で変換できています。

「精度」には段階がある — 出力の「位置精度」列の意味

対応表は場所によって細かさが違います。だから変換結果にも段階があります。タスデータの出力に付く「位置精度」列はこれを表しています。

位置精度意味使ってよい用途
番地その街区・建物のほぼピンポイント駅距離・商圏人口など全部OK
町丁目町の代表地点(誤差数百m〜1km程度)集計・エリア分けはOK。徒歩分数の断言は避ける
市区町村市の代表地点(数km単位の誤差)都道府県・市区町村の集計まで。駅距離・商圏は参考外

大事なのは、精度の低い結果を精度が高いかのように見せないことです。入力の住所が「◯◯市」までしか書かれていなければ、どんな道具を使っても市の真ん中あたりしか出せません。それを隠して「最寄り駅まで350m」と返すのは嘘になります。

なぜ100%にならないのか

正直に言うと、どんなサービスでも100%にはなりません。理由は主に3つ。

書き間違い・当て字 — 「菩提」を「菩堤」と書くなど、正しい住所に存在しない文字列
対応表にまだ無い住所 — 新しい区画整理地・大規模開発(対応表は年に1回更新)
特殊な住所文化 — 京都の通り名(「烏丸通四条下ル」)、岩手の地割など

だからこそ、失敗した行を黙って捨てず「要確認」列に理由付きで返すことが、実務では一番大切だと考えています。100行中99行を自動で終わらせ、残り1行だけ人間が見る。それが現実的な自動化です。

試してみるのが一番早い

仕組みがわかったら、手元のリストで試してみてください。位置精度の列が付いてくる意味が実感できるはずです。

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表記ゆれの吸収も位置精度の表示も、この記事の内容がそのまま動きます。

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