住所から最寄り駅を調べる方法 — 1件ならGoogleマップ、住所リストなら一括で付ける
住所から最寄り駅を調べる方法は、件数で変わります。1件から数十件なら、地図アプリで1件ずつ調べるほうが早く、歩く道のりまで分かります。物件リストや顧客リストの何百件という住所に最寄り駅を付けたい、営業の担当を駅や沿線で分けたい、という場合は、まとめて付ける方法に切り替えます。
この記事では、1件ずつ調べる方法を先に書き、そのあと住所リストにまとめて付ける方法と、そのときに出てくる距離の読み方を整理します。
1件ずつ調べるなら:Googleマップで徒歩の経路を出す
- Googleマップで、調べたい住所を検索する
- 地図を少し引いて、近くにある駅をいくつか確かめる
- 「経路」を押して出発地にその住所、目的地に駅を入れ、移動手段で徒歩を選ぶ
- 道のりと時間が出るので、候補の駅ごとに比べる
道なりの距離で比べられるので、このあと書く直線距離のずれは起きません。地図で一番近く見える駅より、少し遠くても急行の停まる駅を使う人が多い、といった事情も、地図を見ながらなら判断に入れられます。
住所1つの最寄り駅は、このサイトの商圏レポート(無料・登録不要)でも出せます。こちらは直線距離で一番近い駅と、周りの人口・世帯数をあわせて見るためのものです。
1回だけの数十件なら、この方法で終わります。件数が3桁を超えるときや、同じ作業が毎月あるときは、次のまとめて付ける方法のほうが楽になります。
住所リストにまとめて付けるなら:2つの作業に分かれる
- 住所を緯度経度に変換する(ジオコーディング)
- その座標から一番近い駅を探す(最近傍探索)
1が要るのは、住所という文字列のままでは距離が測れないからです。「東京都千代田区富士見2-5-13」と「飯田橋駅」を文字として比べても、何mかは出てきません。両方を座標にして初めて距離が計算できます。
逆に言えば、住所の変換さえ済んでいれば、2はそれほど難しくありません。詰まりやすいのはたいてい1の側です(住所を緯度経度に一括変換する方法)。
駅のデータは無料で公開されている
駅の位置データを有料で買う必要は、多くの場合ありません。国土交通省の国土数値情報から無料で入手できます。実務で使いやすいのは次の2つです。
| データ | 入っているもの |
|---|---|
| 鉄道データ | 駅の位置、駅名、路線名、事業者名 |
| 駅別乗降客数データ | 駅ごとの1日あたり乗降客数 |
いずれも出典を明記すれば商用利用も可能です。乗降客数の方は、「この立地は人通りがあるか」を資料で示すときの根拠として使われることがあります。感覚ではなく公表された数字で示せるので、稟議や提案書に使いやすいデータです。
実務で効いてくる3つの注意点
1. その距離は「直線距離」かもしれない
一括処理で出てくる駅距離の多くは、2点を直線で結んだ距離です。地図上でまっすぐ線を引いた長さであって、実際に歩く道のりではありません。
不動産広告の「徒歩1分=80m」は道なりの距離が前提なので、直線距離をそのまま80で割ると実際より近い数字が出ます。特に次のような立地では差が開きます。
- 線路や川を渡る必要がある(踏切や橋まで迂回する)
- 大きな幹線道路を横断する(横断歩道まで遠回りする)
- 高低差がある(地図上は近くても階段や坂がある)
社内資料に載せるときは「直線距離」と書いておくと、後で認識がずれにくくなります。
2. 「最寄り」が実感と合わないことがある
データ上で最も近い駅が、住んでいる人の感覚での最寄り駅とは限りません。よくあるのは、距離は近いが本数の少ない路線の駅が最寄りとして出てくるケースです。実際には少し遠くても、急行が停まる駅を使っている、ということは珍しくありません。
用途によっては、最寄り1駅だけでなく乗降客数も一緒に見ると判断しやすくなります。距離は近いが乗降客数が極端に少ない駅であれば、実際の生活動線は別かもしれない、という手がかりになるためです。
3. 同じ駅が複数の点に分かれていることがある
大きな駅では、路線ごとやホームごとにデータが分かれている場合があります。最も近い1点を採用する処理であれば結果は変わりませんが、駅名で集計しようとすると同じ駅が複数行に見えることがあります。沿線別に集計するときは、この点を確認しておくと安全です。
CSVをアップロードすると、住所の右隣に「最寄り駅」「路線」「駅までの直線距離m」「乗降客数(日)」の列を付けて返します。
元の列名は変更せず、右側に追加するだけ。Excelでそのまま開けます。会員登録すると、Excelやcsvの住所の一覧をそのまま読み込めます。
1地点だけ駅や周辺の様子を見たい場合は 商圏レポート(登録不要) もあります。
まとめ
- 住所1件の最寄り駅は、Googleマップで住所を検索し、徒歩の経路で近くの駅との道のりを比べると分かります。
- 住所リストにまとめて付けるときは、「住所を緯度経度にする」と「その点から一番近い駅を探す」の2段階です。駅のデータは国土数値情報から無料で手に入り、詰まりやすいのは前半の住所の変換です。
- まとめて付けたときの距離は、多くの場合直線距離です。徒歩の時間とは同じではないので、資料に載せるときは直線距離と書いておきます。